【レポート】商⽤データベースから Amazon Aurora へ移⾏する際に 知っておきたいポイント AWS-07 #AWSSummit
こんにちは、AWS事業本部コンサルティング部の後藤です。
今回は2022年5月25 - 26日の2日間開催されているAWS Summit Onlineのセッションレポートをしていきます。
セッションのサマリーを理解し、興味があるセッションをチェックすることにご活用ください。また、セッションのアーカイブも公開されますので、詳細はそちらをチェックしてください。
それでは見ていきましょう!
セッション情報
タイトル : 商用データベースから Amazon Aurora へ移行する際に知っておきたいポイント(AWS-07)
概要 : 昨今データベースをAWSへ移行されるお客様が増加しており、商用データベースから Amazon Aurora へと異種データベースの移行をする事例も増えています。 一方、データベースの移行作業は長い時間を要する場合が多く、進め方や課題になりうるポイントの理解が重要です。本セッションでは、商用データベースから Amazon Aurora への移行ステップや考慮すべきポイントを、アプリケーション観点を含めてご紹介します。
スピーカー : AWS 技術統括本部 ソリューションアーキテクト 浅井 ももこ
セッションレポート
- 商用データベースからAmazon Auroraへの移行ステップと考慮ポイントについて
- 対象者
- Amazon Auroraへの移行を既に予定されている方
- データベース管理者や開発者の方
- 内容
- Amazon Auroraへの移行の勢い
- 商用データベースからAuroraへの移行ステップ
- データベース移行を支援する各種プログラム紹介
Amazon Auroraへの移行の勢い
- AWS Database Migration Service(DMS)を使用した移行実績は50万を超える
- DMS未使用も含めると更に多い
- 特に多いのがOracle から Aurora PostgreSQLに対する移行
- at home様の事例を元に紹介
- Auroraの特徴について
- 内部のアーキテクチャがAmazon RDSと大きく異なる
- 拡張性、可用性が優れており、パッチ適用やバックアップ、フェイルオーバ等の機能も備わっている
- OSSのためライセンスが不要、ライセンス管理の負担が軽減
- 詳細は RDS Online Seminarシリーズで紹介とのこと
商用データベースからAuroraへの移行ステップ
- 標準的なステップとして「計画」→「移行」→「テスト」
- 計画段階では机上のアセスメント実施
- サイジングやスキーマ、コードの変換の必要性や難易度の調査
- 移行段階ではスキーマやコードの変換作業、データ自体の移行作業
- テスト段階ではデータ移行後の正常性確認
- 計画段階では机上のアセスメント実施
- 商用データベースからAuroraへの移行ステップも同じように実施
- 異種データベース間の移行となるため、互換性がなく、必要な作業や工数の見積もりが困難
- AWS Schema Conversion Tool(SCT)の紹介
- 異種データベース間の移行となるため、互換性がなく、必要な作業や工数の見積もりが困難
- AWS Schema Conversion Tool
- アセスメントレポートの生成
- 一部データベースの自動変換
- 自動変換できない部分も確認可能
- Java , C++ , C#のアプリケーションコード内SQL変換
- 例として OracleからAurora PostgreSQLの移行は8割を自動変換や簡単な修正で対応可能
- 2割は複雑な変換処理が必要
- Database Migration Playbookの紹介
- 2割は複雑な変換処理が必要
- Database Migration Playbook
- 移行ベストプラクティスの詳細集
- Oracle から Aurora PostgreSQLの複雑な移行処理について、一部を紹介
- NULLと空文字扱いの仕様差異
- トランザクションの仕様差異
- マテリアライズドビューの仕様差異
- シーケンスの仕様差異
- 図による説明がかなり分かりやすかったです。
データベース移行を支援する各種プログラム紹介
- 移行ステップで有効なプログラムを紹介
- 計画段階では Database Freedom Workshop を紹介
- AWS SCTのアセスメントレポート分析を手助け
- 無償で利用可能
- 移行段階では Database Migration Accelerator を紹介
- スキーマ、SQL、コード変換を課題を解決する有償のプログラム
- AWSエンジニアが変換対応を実施
- 最後に AWS Professional Serviceやパートナーのサービス支援の紹介
- 上記プログラムを活用しなくてもデータベース移行は可能
- しかし、活用する事でよりスムーズに対応する事が可能となる
まとめ
- 商用データベースからAmazon Auroraへの移行の進め方
- 移行時に活用するべきツールやドキュメントの紹介
- AWS SCTやDatabase Migration Playbook
- 最後に移行を手助けするプログラムの紹介
最後に
データベース移行する際に確認するべき点や、使用するべきツール等がまとまっていて分かりやすかったです。
セッション内でもスピーカーの浅井さんが仰られていたのですが、データベース移行は頻繁に行われるものではなく、殆どの場合が初めてのケースとなって手探りで移行計画を進めていく場合が多いかと思います(私もその一人)。進め方や課題となり得るポイントが分かり、かつサポートしてくれるツールやドキュメント、プログラム等が分かるのは素晴らしいですね。
本レポートを読んで気になった方は是非AWS Summitに登録してセッションのアーカイブを確認してみてください!